IOCCC 1991の解説

全体の印象

プログラムの挙動を練り込んだ作品が主流となった。 初のX11作品から、自作言語や自作パズルゲームなどのオリジナル性の高い挙動をするものまで、多彩な作品が揃っている。

一方で、難読化はまだ主にコードを圧縮しただけのものが中心である。 その中で、[[1991/buzzard]]は粗削りではあるが迷路マップをコード中に埋め込んだ迷路ゲームという、難読化にある種の必要性がある作品が出てきたことは興味深い。 また、[[1991/westley]]はコード形状自身を枠として使った○×ゲームという超絶技巧が実現されている。

READMEによると、この年は単独の一等賞を決めず、[[1991/westley]][[1991/dds]][[1991/brnstnd]]の3作品がそれぞれGrand Prize、Most Well Rounded、Best Of Showとして優秀作品となったとのこと。 代わりに、”Best Layout”や”Worst Abuse of the Rules”と言った定番枠は今回はなし。また、今後の方針について、ANSI Cで禁止された#define X defineして#X foo barするのは今後は認めないことや、X Window Systemは多くのシステムで利用可能になったので今後はポータブルと認めるとのこと、サイズ制限をさらに緩めることなどが書かれている。

ANSI Cが規格化されたことにより、比較的現代でも修正少なめでビルド・実行できることが増えてきた。

入賞作品一覧

[[1991/ant]]

Best Utility

最高のユーティリティ

[[1991/buzzard]]

Best Output

最高の出力

[[1991/cdupont]]

Most Useful Label

もっとも便利なラベル

[[1991/davidguy]]

Best X11 Graphics

最高のX11グラフィックス

[[1991/fine]]

Best One Liner

最高のワンライナー

[[1991/rince]]

Best Game

最高のゲーム

[[1991/dds]]

Most Well Rounded

もっともよく練り上げられている

[[1991/westley]]

Grand Prize

大賞

[[1991/brnstnd]]

Best Of Show

最優秀賞