IOCCC 1990の解説

全体の印象

プログラムの挙動のおもしろさを目指すものと、難読化の創意工夫を目指すもので二極化してきたように見える。

前者の系統の作品は難読化自体は目新しくなく、短い変数名でインデントをつぶした程度のものが多いが、[[1990/tbr]]はコード形状で遊び始めていて、今後のIOCCCの方向性を示している。 後者の「難読化の創意工夫」の系統の作品は、まだ1つのアイデアで押し通す一点突破ものが多い。

個人的な好みでは、[[1990/westley]]の超絶技巧と、[[1990/theorem]]のコード遊びが飛び抜けていると思う。

この回はC89(ANSI C)規格化後初のIOCCCであり、ANSI Cに捧ぐコンテストとなっている。 が、直接的にC89にからめた作品は[[1990/scjones]]だけか。 付属のMakefileでコンパイルする場合、make時にUSE=ansiUSE=commonをつけないといけなくなっている。

入賞作品一覧

[[1990/baruch]]

Best Small Program

最高の小さいプログラム

[[1990/cmills]]

Best Game

最高のゲーム

[[1990/dds]]

Best Language Tool

最高の言語ツール

[[1990/dg]]

Best Abuse of the C Preprocessor

Cプリプロセッサの最高の悪用

[[1990/jaw]]

Best Entropy-reducer

最高のエントロピー削減器

[[1990/pjr]]

Most Unusual Data Structure

もっとも異常なデータ構造

[[1990/scjones]]

ANSI Committee's Worst Abuse of C

ANSI委員会のCの最悪の悪用

[[1990/stig]]

Strangest Abuse of the Rules

もっとも奇妙なルール悪用

[[1990/tbr]]

Best Utility

最高のユーティリティ

[[1990/westley]]

Best Layout

最高のレイアウト

[[1990/theorem]]

Best of Show

最優秀賞