IOCCC 2015の解説
全体の印象
今大会は、非常にクオリティの高い作品が並んだ。
昨年に続き、この年も審査員による総評がない。
“Best of Show”もないので最優秀作品が明らかでないが、”Most Well-rounded Hash”という賞名から、[[2015/hou]]が最優秀賞だと思われる。
「JavaScriptのようにdouble
型しかないプログラミング体験をC言語でも」というテーマの下でMD5計算をするというチャレンジであり、圧倒される(JavaScriptと違い、Cのdouble
型ではビット演算ができないので難易度が非常に高い)。
他にもこの年は興味深いプログラムが多い。
[[2015/dogon]]のマインクラフト風デモ、[[2015/duble]]の点字を使った手書き文字描画、[[2015/endoh1]]の反応拡散系はいずれも気楽に楽しむことができるし、解析してもそれなりに面白い。
[[2015/yang]]は、C言語の微妙な仕様変更に着目したプログラムで、IOCCCならではの作品。
[[2015/endoh2]]のバックスペース文字の悪用は、30年の歴史の中で(ほぼ)見逃されてきた難読化。
[[2015/endoh3]]は第1回IOCCCの優勝作品を引っ張り出す作品で、それに留まらず、解析の体験を提供している。
この後の2016年と2017年はIOCCCが休止となった。
理由は特に明かされていない。
入賞作品一覧