IOCCC 2005の解説
全体の印象
過去最高のクオリティだった昨年に比べると、若干おちついた雰囲気がある。
比較的シンプルなネタと実装の作品が並ぶ。
Best of Showの[[2005/persano]]は、わかりやすい出力結果で楽しみやすいが、位相幾何学の知識がないので読み解けそうにない。
個人的には、[[2005/giljade]]と[[2005/timwi]]が印象に残った。
前者は自分自身のコード形状を変化させることでパズルの解答を伝える作品となっており、Quineの活用の原点となっている。
後者は、読解に一番苦労した作品。
一見するとやや古臭い難読化の見えるが、作者のコメントにしたがって解読を進めると、恐ろしいほどに何重にも難読化の工夫がなされていることがわかる。
特に、コアのアルゴリズムは相当にややこしい。
気楽に楽しめる作品としては、[[2005/jetro]]や[[2005/vik]]、[[2005/vince]]が良い。
IOCCCは伝統的に作者名を見ないで入賞作品を決める、匿名審査をしてきたが、この年からguidelines.txtで、作者の情報をコードやremarksに書かないことが強く求められるようになった。
きっかけは[[2005/mynx]]だろうか。
特に説明されていないが、配布物のディレクトリの構成が1987年以前のように戻った(作品ごとに別ディレクトリになっている)。
添付されているMakefileはCコンパイラにLDFLAGS
を渡す位置が悪く、ビルドできないものが多い。
入賞作品一覧