IOCCC 2000の解説
全体の印象
20世紀最後のIOCCCは、テーマがわかりやすくて親しみやすい作品が多い。
Best of Showの[[2000/jarijyrki]]は、コードサイズを勘案すると圧倒的な完成度であり、納得のクオリティ。
[[2000/natori]]は200バイト程度のコードが出すとは思えない高度な出力がとても魅力的。
[[2000/primenum]]は技術的にはマクロによる昔ながらの難読化だが、誤誘導の完成度が高い。
一方[[2000/anderson]]はテーマの面白さで勝利していて、IOCCCの近代化を感じる。
個人的な話だが、[[2000/dhyang]]はIOCCCに引き込まれるきっかけになった作品であり、初めてみたときのインパクトを鮮明に記憶している。
興奮しながら解読し、高度な技術と、まったく何の役にもたちそうにないというギャップに強く惹きつけられた。
1997年に続き、1999年もIOCCCは欠番となった。
第1回からの審査員であるLandon Curt NollがIOCCC休暇をとるので、他の審査員で開催する予定だったが、Jeremy Hornが音信不通になってしまい、止まってしまったとのこと。
Landonが予定より早く休暇から復帰し、2000年1月に募集開始した。
Simon Cooperが新たに審査員に加わり、Peter SeebachとLeonid A. Broukhisのがんばりもあって、2000年12月に審査完了した。
期間が完全に2000年になったので、IOCCC 1999ではなく2000とすることに。
guidelinesには、USENIXで入賞作品を発表する旨が書かれているが、USENIX 2000は6月開催なので、12月に審査完了では間に合わなかったと思われる(USENIX 2000のプログラムを見てもIOCCC BoFは見当たらなかった)。
IOCCC 2001からはUSENIXで最初に発表するという内容は消え、ウェブで最初に発表することとなった。
C99制定後初のIOCCCだが、特にC99に言及はなかった。
入賞作品一覧