- 問題文
- 言語
- モンゴル語
- 問題形式
- 🌀その他
- 難易度
- ★★★★☆
JOL2017-3 の攻略
ヒント 1
このデータからすべての語の意味を解明するのは明らかに無理なので、雰囲気で単語を拾い出す。
モンゴル語も日本語も文の数は 10 で、それぞれの長さもおおよそ合致しているので、単純に対応していることがわかる(以下、便宜上、文 1 、文 2 、……と呼ぶ)。
単語が出現する位置から、「流れ」「日」「水」「僕(は)」「僕の」までは比較的かんたんに特定できるはず。
ヒント 1-1
「流れ」はタイトルにあるので、3 語のうちのどれか。文 5 の先頭や文 10 の先頭にもあるのですぐに確定する。
ついでに、日本語の主語とモンゴル語の主語はどちらも最初に来ることがわかる。
ヒント 1-2
「日」は、文 1 の先頭や文 9 の先頭で当たりをつけ、文 3 の終わりの方に現れることを確認して確定。
ヒント 1-3
「水」はいろいろな箇所に出現するが、文 2 から「ナリーン」を見つけることができると絞りやすい。
答え
Нарийнны
が「ナリーン」。大文字で始まっているので固有名詞ということは推測できる? もしキリル語が読めれば、自信をもって確定できる。
文 3 の最初の方や、文 4 の先頭にも現れる ус
が答え。suffix がついているので若干むずかしい。
ヒント 1-4
「僕(は)」は、タイトル、文 1 の途中、文 7 の先頭。
キリル文字の Б
と б
が大文字・小文字だと知らないと厳しい。
ヒント 1-5
「僕の」は、文 2 の「僕の胸」、文 9 の「僕の少年時代」から、同じ語を探す。
「僕(は)」とは(字面上は)だいぶ異なる。
答え
би
「僕(は)」минь
「僕の」
キリル文字だと大きく異なるが、ローマ字に転写すると “bi” と “min” なのでありえそう。
ヒント 2
「動詞の終止形語尾」、「数字の二」は、推理が必要。ここでは「動詞の終止形語尾」から考える。
ヒント 2-1
動詞の終止形語尾を考えるには、動詞の位置にあたりをつける必要がある。
同じ動詞を使っている文を比較して、動詞の位置の傾向を考える。
ヒント 2-2
文 3 の「消える」と文 5 の「消え去る」、文 6 の「逃げ戻る」と文 8 の「逃げた」を探す。
ヒント 2-3
- 文 3 の一番最後の単語と、文 5 の最後から 2 番目の単語が同じと思われる。文 5 は「消え去る」なので、一番最後は「去る」?
- 文 6 と文 8 も同様。
ということで、動詞は語末に来ると予想できる。あとは、現在形の動詞を使っている文の最後の単語を比較するだけ。
答え
-на
/ -но
/ -нэ
。
ヒント 3
数字の「二」は日本語訳の中に文字通りには現れないので、想像力を使って探す必要がある。2 つのものがこっそり登場している。
ヒント 3-1
文 3 に注目。
ヒント 3-2
「両手」で 2 が使われている。文 3 の最初の方の単語を見て、もっともらしいものを探す。
ヒント 3-3
「~水を両手で~」なので、ус
「水」の直後くらいを重点的に見る。
ヒント 3-4
タイトル「流れと僕」は、УРСГАЛ
「流れ」、БИДЭН
「僕」、ХОЁР
「?」の 3 語になっている。最後の単語の意味を想像する。
答え
хоёр
「2」。タイトル「流れと僕」は、「流れ、僕、2」という 3 語で表現されている。
ヒント 4
「僕から」と「僕を」。「僕から」のほうが当たりやすい。
ヒント 4-1
「僕から」を文 8 から選ぶ。урсгал
は「流れ」、бултлаа
は「逃げた」なので、あいだの 2 つのどちらか。語順的にもっともらしそうな方を選ぶ。
ヒント 4-2
「僕を」は文 4 。「僕を立たせないというような流れ」から、урсгал
「流れ」の前あたりをよく観察する。
「立つ」という動詞にあたりを付けると、正解率が高まる。
ヒント 4-3
文 4 の最後の босно
は「立つ」と思われる。これに似た単語を、「僕を」がありそうなところから探す。
ヒント 5
最後に数字の「八」。
「四方八方」しかヒントがないので、きっとモンゴル語でも同じような表現をするのだろう(でなければ問題が成立しないはず、というメタ読み)と信じて探す。
ヒント 5-1
文 3 の「~水滴が四方八方に散って、日光に~」に対応しそうなところを切り出す。水 ус
と日光 наран
が手がかり。
ヒント 5-2
усан дуслууд дөрвөн зүг найман зовхист усчин
まで絞り、あとは運否天賦にかける。
最後は動詞だろう、дуслууд
はおそらく「滴」だろう(文 10 に似ている дусал
があるし)、とすると、4 択くらいには改善できる。
余談
日本語がアルタイ語族かどうかは諸説あるようですが、アルタイ語族のモンゴル語とよく似ていることが感じられます(少なくとも語順は)。