- 問題文
- 言語
- クヌーズ・ヌビア語
- 問題形式
- 📜ロゼッタ
- 難易度
- ★★★★★
IOL2016-3 の攻略
問題文に関する注意点
文 3「若者が」は誤り。正しくは「若者たちが」。
ヒント 1
単語の同定を行えば、語順がわかる。
答え
主語 -(間接目的語「~に、~のために」)- 直接目的語「~を」- 動詞
ヒント 2
複数形の規則を明らかにする。設問 (a) のデータも見ながら考える必要がある。
ヒント 2-1
主語は比較的かんたんに整理できる。文 3 の「若者が」は「若者たちが」の誤訳であることに注意。
答え
名詞に -i が付けば複数。
ヒント 2-2
間接目的語と直接目的語の suffix は同じ。
-iːg / -gi / -ki の 3 種類と思ったら間違い。文 13 の hanu と文 9 の hanuːg が説明できない。
ヒント 2-3
使い分けも合わせて考える。ヒントは、名詞の最後の音。
答え
間接目的語と直接目的語には次の suffix がつく。
- 母音で終わる名詞は、単数なら
-ːg、複数なら-ːcciːg - 子音で終わる名詞は、単数なら
-giまたは-ki、複数なら-iːg
-gi と -ki の使い分けも名詞の最後の子音で決まる。
y、l、r、mで終わるなら-gik、s、b、dで終わるなら-ki
文 16 の解答のためには、t で終わるときにどちらを使うかを音韻論の知識で推測しないといけない。
なお、ay「私たち」は単数として扱われる。これは後で出てくるので重要なポイント。
ヒント 3
動詞の分析。動詞の語幹の特定がとてもむずかしいので、周辺から攻める。
ヒント 3-1
時制は一番かんたん。
答え
a- が付けば現在、bi- が付けば未来、なにもなければ過去。
ヒント 3-2
最後の suffix(-su 、-sa 、-ri 、-ra 、-da 、-ri)の共通点を考える。
-su を -s と -u に分割して考えるとよい。
答え
子音は時制を表す。
-sは過去形-rと-dは現在形か未来形(-nの後では-rが-dになる)
母音は主語の人称を表す。
-iは一人称単数-uは三人称単数または一人称複数-aは三人称複数
ヒント 3-3
文 3 、文 7 、文 8 、文 10 が「与える」だが、明らかに共通部分がない。別の動詞が使われている可能性を考えるが、特に使い分けを引き起こすような要因は見つからない。
一旦、「与える」以外の文から、挿入される文字列を特定していく。
ヒント 3-4
- 文 1 と文 5 を比較すると
-ticcir-と-ir-を得られる。 - 文 6 と文 13 を比較すると
-deːn-と-ir-を得られる。 - 文 2 と文 12 を比較すると
-tirが得られる。
これらが使われる場合の共通点を、「与える」の文も見つつ、洗い出す。
答え
間接目的語「~に」に呼応している。
- 間接目的語が一人称単数なら
-deːn-を挿入する - 間接目的語が三人称単数なら
-tir-を挿入する - 間接目的語が三人称複数なら
-ticcir-を挿入する - 間接目的語がなく、直接目的語が単数なら何も挿入しない
- 間接目的語がなく、直接目的語が複数なら
-ir-を挿入する
ヒント 3-5
「与える」の文を再考する。
答え
-deːn- や -tir- だけで「私に与える」や「彼に与える」を意味する。
余談
-deːn- は日本語で言う「くれる」、-tir- は「あげる」に対応すると考えるとよいかもしれない。
- 文 5 の
maːg-tir-はmaːg「盗む」+tir「あげる」で「彼らに買ってあげた」 - 文 6 の
el-deːn-はel「見つける」+deːn「くれる」で「私のために見つけてくれた」