- 問題文
- 言語
- ロマ語リベリア方言
- 問題形式
- 📜ロゼッタ
- 難易度
- ★★★★☆
APLO2025-2 の攻略
ヒント 1
単語の意味を特定していくと、重要な傾向に気づく。「トマト」や「キュウリ」がわかりやすい。
ヒント 1-1
単語の先頭の子音が変化することがある。
- 「トマト」が
daala
なのに対し、「私たちのトマト」がga laala
で、先頭の子音がd
からl
に変化している。 - 「そのキュウリ」が
kilikamai
なのに対し、「彼らのキュウリ」がta ɣilikama
で、先頭の子音がk
からɣ
に変化している。
どういうときにどのように変化するかを突き止めるのがこの問題の課題。
ヒント 1-2
最初の語句のセットを見る限り、
ta
「彼らの」とga
「私たちの」のあとでは子音が変化するnà
「私の」のあとでは変化しない
と考えられる。この規則はもう少し一般化することができる。
答え
原則として、低声調のあとでは変化せず、高声調のあとでは変化するという仮説がたてられる。
ただし、後半の文のセットでは例外も多い。これは、文の場合には別の声調規則があるからだと考えられるので、あとで考える。
ヒント 1-3
どの子音がどのように変化するかをまとめる。
文の構造の分析と並行して進める必要がある。ヒント 2 も参照。
ヒント 1-4
dV
とtV
は常にlV
に変わる。gV
とkV
はwV
になったりɣV
になったりする。bV
とpV
はwV
になったりβV
になったりする。
wV
と ɣV
の分かれ方を考える。
答え
gV
kV
bV
pV
は、
- 母音が
o
かu
ならば、wV
になる - 母音がそれら以外ならば、
ɣV
/βV
になる
ヒント 2
文の構造を考える。
- 動詞の文は必ず
-zu
で終わる。 - 形容詞の文は必ず
-βɛ
で終わる。
これらを分けて考える。
ヒント 2-1
動詞の文から主語の表現と目的語の表現を探す。
ヒント 2-2
ɣa
が挿入されるルールを考える。
答え
主語が代名詞でない場合に主語の後に挿入される。
ヒント 2-3
目的語が存在しない文が多数ある。
- 自動詞の文(例:「彼らが横たわる」)
- 目的語が「私を」の文(例:「それが私を見る」)
- 目的語が「それを」の文(例:「私がそれを短くする」)
これらをどのように区別しているかを考える。
答え
- 動詞の先頭の子音が前述のルールで変化していたら自動詞。
- 子音が変化していない場合
- 動詞の先頭が低声調なら「私を」
- 動詞の先頭が高声調なら「それを」
ヒント 3
形容詞の文を分析する。
「彼らが」が ta
ではなく te
なのに注意。te
は動詞の文では何だったかを考える。
ヒント 3-1
te
は目的語「彼らを」だった。
つまり形容詞の文では「目的語形 - V-βɛ
」という形になると整理できる。
ヒント 3-2
設問 (c) で「私が大きい」を問われる。
「それが大きい」と「私が大きい」をどのように区別して表現するか。
ヒントは、動詞の文の目的語の扱いと同じ。
答え
- 形容詞の先頭が低声調なら「私が」
- 形容詞の先頭が高声調なら「それが」