- 問題文
- 言語
- ンコルンプ語
- 問題形式
- 🔢命数法 📜ロゼッタ
- 難易度
- ★★★★★★
APLO2022-4 の攻略
ヒント 1
何進数であるかを特定する。IOL で良くある基数に変換して、説明しやすいものを考える。
ヒント 1-1
167 と 294 の間で表現方法が大きく変わっている気配を感じ取るとよい。
ヒント 1-2
6 進数と仮定して、下一桁を見る。
答え
たとえば、次がわかりやすい。
- 1710 = 256 =
tamp tarwmpao
- 3510 = 556 =
tamp ptae wramaekr
- 16710 = 4356 =
tamp ntamnao ptae eser
最初の tamp
は下一桁の「5」を表現している。よって、次の数詞が決定する。
aempy
= 1ynaoaempy
= 2ylla
= 3eser
= 4tamp
= 5
ヒント 2
上位桁の表現を考えていく。小さい数字から順に考えていくと良い。
ヒント 2-1
下一桁が左端なので、右側に上位桁が並んでいるはず。
ヒント 2-2
(6 進数における)10 のくらいは専用の数詞がある。50 はちょっと柔軟な発想が必要。
答え
- 106 =
ptae
- 206 =
tarwmpao
- 306 =
ntamnao
- 406 =
wramaekr
- 506 =
ptae wramaekr
50 は単純に 2 単語で表現される。
ヒント 2-3
144 や 435 の表現は、さらに柔軟な発想が必要。
16710 = 4356 = tamp ntamnao ptae eser
の最後の eser
(4)は、明らかに最上位桁を表現している。
答え
最後に ptae(1 の位の数詞)
を付けると、(6 進数で)100 の位を表す。
ptae
は 106 を表す数詞だったが、ここではまるで 1006 のように多義的に使われているのがなんとも気持ち悪い(そして、設問で問われている曖昧さの原因になっている)。
ヒント 3
29410 と 50410 の表現方法を考える。
- 29410 = 12106
- 50410 = 22006
ヒント 3-1
29410 = 121010 の tarwmpao
を取り除いて解釈してみるとよい。
ヒント 3-2
ptae ptae ynaoaempy
は 2106 。
ヒント 3-3
設問 (b) の式 2 を考える。左辺は 3036 より大きいので、tarwmpao
も 206 より大きい数字を表すことがわかる。
ヒント 3-4
本来 106 を表す ptae
が、1006 の位を表すために使われていた。同様のことが tarwmpao
でも起きている。
答え
冒頭の tarwmpao
は 1000 を表す。つまり、次のような構造になっている。
- 10006 の位:
- 10006 なら
tarwmpao
- 20006 ~ 50006 なら
tarwmpao
に「1 の位の数詞」を付ける
- 10006 なら
- 1 の位:
aempy
(1)ynaoaempy
(2)ylla
(3)eser
(4)tamp
(5)
- 106 の位:
ptae
(106)tarwmpao
(206)ntamnao
(306)wramaekr
(406)ptae wramaekr
(506)
- 1006 の位:
- 1006 なら
ptae
- 2006 ~ 5006 なら
ptae
に「1 の位の数詞」を付ける
- 1006 なら
余談
「100 の位、1 の位、10 の位」という語順は様々な言語でしばしばみられる。おそらく、この傾向を知っていて、思いつけないと解答不能。
英語も小さいと fourteen(= four + ten)の順だが、大きくなると twenty-one の順になる。10 の位を発明したとき「1 の位、10 の位」という語順にしてしまったが、扱う数字が大きくなってくるとその順は不便と気づいて修正したのだろうか。
それにしても ptae
の多義性は極めてトリッキーで、仮説を立てられる人はとてもすごい。実際、Results を見ると、上位の 6 人以外はほぼ 0 点という極端な結果になっている。