Most likely to succeed

もっとも成功しそう

受賞者:Yves-Marie Morgan

引用元:https://www.ioccc.org/2014/morgan/prog.c

審査員・作者による説明:https://www.ioccc.org/2014/morgan/hint.html

動作

makeコマンドのクローン。

$ cat Makefile
MESSAGE=Hello

all: sub1 sub2
        @echo $(MESSAGE)

sub1:
        @echo sub task 1

sub2:
        @echo sub task 2

$ gcc -o prog prog.c

$ ./prog
sub task 1
sub task 2
Hello

解説

コード形状は”MAKE”。 マクロを使った、比較的古い雰囲気の難読化がなされている。 [[1992/ant]]とネタがかぶっている?


ところで、IOCCCのMakefileにはいろいろなイースターエッグが仕込まれている。 これらはおおよそこの作品でも動いた。

$ make love
not war?

“Make love, not war”は「戦争をしないで恋をしよう」という反戦の標語。

$ make waste
haste

$ make haste
haste

“Haste makes waste”は「急がば回れ」に相当することわざ。

$ make easter_egg
you expected to sometimes mis-understand this 4323 magic
chongo <was here> /\oo/\
Readers shall not be disallowed from failong to be unable to not partly misunderstand this partocular final echo.

1行目はおそらく、“You are not expected to understand this.”(あなたがこれを理解することは期待されていない)という有名なコメントを踏まえている。このコメントはデニス・リッチーVersion 6 Unixのソースコードに残していたとされる。 2行目の”chongo”は、IOCCCの審査員で創始者であるLandon Curt Nollのネット上の名前。 3行目は否定だらけでよくわからない英文。元ネタがあるのかは知らない。 なお、1行目の数字はmakeの組み込み変数$${RANDOM}で実現されていて、この作品は組み込み変数に対応していないので、空欄になる。

$ make supernova
rm -f prog.o
rm -f prog
rm -f morgan
We are not expected to understand that

“supernova”は超新星。”nuke”ターゲットを呼んでいて、これは”clobber”と同じ。

$ make magic
You are holding it wrong!
These aren't the primes you're looking for Pauline!

1行目は、スティーブ・ジョブズがiPhone 4の受信感度が悪いという苦情に対して言ったとされる「持ち方が悪いんだよ」というジョークらしい。 2行目は、スター・ウォーズのセリフ”These aren’t the droids you’re looking for”。 “Pauline”はわからない。