IOCCC 2011の解説

全体の印象

5年ぶりに開催された。 おそらく過去最高と思われるIOCCC 2004を凌ぐクオリティ。

まず注目すべきはBest of Showの[[2011/akari]]。 その印象的な見た目からIOCCCの中でも最上位の知名度を持つ作品であるが、内容的にも最上位のクオリティなので、見た目しか知らない人は絶対に解説を見て欲しい。 コードの中にコードが多重に隠されていて、最高の技術力で最高に無意味なプログラムとなっており、IOCCCでしか見ることができない作品である。

個人的な好みでは[[2011/goren]][[2011/hou]]もおすすめしたい。 前者はIOCCC的なセンスに満ちている。 後者はアスキーアートが見せかけでなく、コードとして完璧に意味があるものとなっていて圧倒的。

難読化よりもハッカー好みの挙動を楽しめる作品は[[2011/blakely]]だろうか。 ライフゲームがベースだが、いろいろ考えられるものだと感心できる。 もっと気軽に挙動を楽しみたいときは、[[2011/eastman]][[2011/toledo]][[2011/zucker]]が良いだろう。 一方で、[[2011/borsanyi]]はシステムプログラミング的なハックが面白い。

ここで挙げなかった作品も、好みの差はあれ、いずれも高い技術力が光る作品ばかりなので、ぜひ一通り見て欲しい。

細かいことだが、hint.textに加えてhint.htmlが添付されるようになった。 また、テキストのドキュメントもmarkdownになったようだ。 IOCCCも時代に合わせて変化がある。

入賞作品一覧

[[2011/blakely]]

Most devolving

もっとも退化的

[[2011/borsanyi]]

Best data utility

最高のデータツール

[[2011/dlowe]]

Most self deprecating

もっとも自虐的

[[2011/eastman]]

Best ball

最高のボール

[[2011/fredriksson]]

Most useful

もっとも便利

[[2011/goren]]

Most artistic

もっとも芸術的

[[2011/hamaji]]

Best solved puzzle

最高の解かれたパズル

[[2011/hou]]

Best self documenting program

最高の自己説明的なプログラム

[[2011/konno]]

Best one liner

最高のワンライナー

[[2011/richards]]

Most surprisingly portable

もっとも驚くほどポータブル

[[2011/toledo]]

Best non-chess game

最高のチェスじゃないゲーム

[[2011/vik]]

Most sound

もっとも音的

[[2011/zucker]]

Most shiny

もっともピカピカ

[[2011/akari]]

Best of Show - Most Shrinkable

最優秀賞 - もっとも縮みやすい