IOCCC 1996の解説

全体の印象

この年はちょっと好みの分かれそうな作品が多めかもしれない。

最優秀賞である[[1996/august]]は、セルフホスト可能なC言語サブセットを独自バイトコードに変換するコンパイラ+独自バイトコードのインタプリタ。 言語処理系作品を極めていてすばらしい。 [[1996/eldby]]は、ありそうでなかった、初の端末アニメーション作品。 [[1996/huffman]]は、無意味に見えて意味があるレイアウト制約が輝いている。 [[1996/westley]]はコードの短さと挙動の複雑さのインパクトがすごい。

ここまで毎年開催されてきたIOCCCだが、この時期から少し不定期開催になりはじめる。 当時のIOCCCは、入賞作品の発表をUSENIX Annual Technical Conferenceで行っていた。 IOCCC 1996の発表は1997年1月のUSENIXで行われた。 しかしその次のUSENIXは開催時期が変更されて1998年6月となったため、IOCCC 1997を開催しても発表の場がないということで、IOCCC 1997はスキップされた。 IOCCC 1998は1998年5月末を締切にする予定だったようだが、実際には1998年11月に募集開始、締切は1999年1月末、入賞作品発表はUSENIX ATC 1999だったようだ。

この年から、Larry Basselが審査から外れたらしい。 数学科の学生になったとのこと。 次回から戻る予定だったようだが、実際には数学に集中するため審査員を降りた。

入賞作品一覧

[[1996/dalbec]]

Best Numerical Obfuscation

最高の数値的難読化

[[1996/eldby]]

Best Output

最高の出力

[[1996/gandalf]]

Best Layout

最高のレイアウト

[[1996/huffman]]

Best Obfuscated Character Set Utility

最高の難読化文字集合ツール

[[1996/jonth]]

Best X11 Entry

最高のX11作品

[[1996/rcm]]

Best RFC Obfuscation

最高のRFC難読化

[[1996/schweikh1]]

Worst Abuse of the C Preprocessor

Cプリプロセッサの最悪な悪用

[[1996/schweikh2]]

Best Algorithm

最高のアルゴリズム

[[1996/schweikh3]]

Best Utility

最高のユーティリティ

[[1996/westley]]

Best One Liner

最高のワンライナー

[[1996/august]]

Best of Show

最優秀賞