IOCCC 1993の解説

全体の印象

前年の反動か、アスキーアート化された作品やメタな作品は少し減り、挙動の作り込みを追求した作品が増えた。 [[1993/dgibson]]はC言語でのライフゲームDSLという新境地を開拓している。 [[1993/schnitzi]]は挙動のインパクトがあって良い。 [[1993/rince]]はオリジナリティのある題材を扱っていて良い。

IOCCCの最優秀賞には通例”Best of Show”という賞名が与えられるが、この年は”Most Well Rounded”が最優秀賞と思われる。 ときどき気分で変わるようだ。IOCCC 1995からまた”Best of Show”に戻る。

この年から、ANSI Cコンパイラでコンパイルできることが必須となった。 おかげで、現代でもそのまま動く確率が非常に高くなった。

細かい話だが、これまでPATHにカレントディレクトリが含まれているという前提があったのが、この年からついに消えた。 hintファイルやスクリプトで./exeという形式が使われるようになっている(これより前はexeだけで実行できるという前提があった)。 ただし、1994年からまたもとに戻っている。移行期だったのだろうか。

入賞作品一覧

[[1993/ant]]

Best Utility

最高のユーティリティ

[[1993/cmills]]

"Bill Gates" Award

『ビル・ゲイツ』賞

[[1993/dgibson]]

Best Abuse of the C Preprocessor

Cプリプロセッサの最高の悪用

[[1993/ejb]]

Best Obfuscated Algorithm

最高の難読化アルゴリズム

[[1993/jonth]]

Most Obfuscated X Program

もっとも難読化されたXプログラム

[[1993/leo]]

Best Game

最高のゲーム

[[1993/lmfjyh]]

Most Versatile Source

もっとも多用途なソース

[[1993/plummer]]

Best One Liner

最高のワンライナー

[[1993/schnitzi]]

Obfuscated Intelligence Award

難読化された知能賞

[[1993/vanb]]

Most Irregular Expression

最も非正規な表現

[[1993/rince]]

Most Well Rounded

もっともよく練り上げられている